極限状態が名言を生み出すということを学んだ中1の夏の出来事

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こんにちは!お芋さんです。

今回はエッセイ的な昔話を綴っていきます。

これぞ雑記ブログの醍醐味!やっぱブログは自分が楽しまなきゃね!もちろんブログやる目的にもよるんだけど・・

おいもくん

自分も読む人も楽しいブログを目指そう!

目次

下町の少年たち


これは僕が13歳だった頃の物語である。

いや、もしかしたらもう少し若かったかもしれない。

僕の故郷は、〇〇県にあるド下町で、僕等のような純朴だった中坊はいまだに近所の駄菓子屋でお菓子やおもちゃを買っている、というのどかな所で僕らは育った。

しかし、こののどかな街にも近代化という波が怒涛のごとく押し寄せる。


その代表がコンビニである。


・・・コンビニ・・・・


このハイカラな響きに、刺激を求めるお年頃の僕達は、

「今時、駄菓子屋で菓子買ってる場合ちゃうでや。時代はコンビニやっさー」という田舎町にありがちな空気が生まれ、

「コンビニで買い物をするのがナウい」

というような傾向が出来上がりつつあった。


ところで僕にはS君と言う友人がいた。

彼は典型的な日本男児で、髪型は角刈り、学ランはデカメ、校則さえなければ、間違いなく下駄で登校するだろうと思われる、古きを愛するバンカラ男であった。


そんなS君が、近代化の象徴、「コンビニ」を良く思うはずがない。

彼は駄菓子屋を愛した。
駄菓子屋のおばちゃんからも彼は愛されていた。

少年Sの異変


そんな彼が、ある日の下校中のことである。

突然、「今日はコンビニに寄って帰ろう」
と言い出した。

私達は驚き、彼に何があったのか心配した。

駄菓子屋にいる上級生にいちゃもんをつけられたか?

駄菓子屋の近所にいる犬が突如怖くなったのか?

駄菓子屋付近で隣の中学の奴等にからまれたのか?

恋をして、ナウくなるために「駄菓子屋なんてダセーとこには行ってらんねー」と思ったのか?

いくつもの仮説が浮かんでは消えていった。

しかし、理由はそのどれでもなかった。

それはS君の今日の様子を見ているとすぐに判った。

いつも陽気なS君が、今日はどんな話題にも乗ってこず、終始俯き加減で歩いている。

心なしか冷や汗をかいているように見える。

身体を「く」の字に曲げて、異常に小股で歩いている。

私達の頭に共通の言葉が浮かんだ


「ウ〇コだ・・・・・」


近代化の象徴、コンビニにはトイレが付いている。便利である。

古きを愛するS君も、この極限状態でトイレのない駄菓子屋を選べるはずがない。

まさに「背に腹は変えられぬ」というやつである。


事情を察した私達は、彼を励ました。
彼の歩調に合わせ、彼の荷物を持とうとした。

しかし、それを彼は頑なに拒んだ。

男の意地である。どんな時でも1匹の狼として扱って欲しいというバンカラ男のプライド。彼はそういう男であった・・・

彼がたった1つ私達に求めたのは

「ホッカイロを貸してくれ・・・・」

ということであった。


後に聞いた話だが、この時のS君の頭は完全にウ〇コに支配されていたらしい。

(コンビニ着いたらトイレを借りて、ウ〇コをする。
 コンビニ着いたらトイレを借りて、ウ〇コをする。
 コンビニ着いたら・・・・・・・・ウ〇コをする。
 コンビニ・・・・・・・・・・・・ウ〇コンコウ〇コ)

このことが後世に語り継がれる名言を生むことを、このときはまだ誰も知るよしもない。

極限が生んだ名言

彼の頭の中に「ウ〇コ」という言葉が響き渡り、トランス状態に達した時、ついに待ちわびた近代化の象徴「コンビニ」に到着した!!

普段は断然コンビニより駄菓子屋派のS君も、ビーチフラッグスの室伏浩二のような勢いでコンビニのドアを開いた!!

もはや彼の腹は限界をとうに超えている。間に合うか間に合わないかの瀬戸際である!!

彼はもつれる足を必死で前に押し進め、腹をかかえて店員さんに猛然と叫んだ!!





「すいません!!ウ〇コ貸してください!!!」




・・・・爆笑・・・・


数分後、生まれ変わったS君が、ウ〇コを借りただけでは店に申し訳ないと思ったのか、うまい棒を何本か買い、先ほどの店員さんに100円玉を出し、

「お釣りは寄付して下さい」

と言って立ち去る、彼の後ろ姿は先程の間違いを補って余りある程かっこよかった・・・・

極限が生んだ名言の学び

いかがだったでしょうか?

中学時代の淡い想い出・・・同窓会になると必ずこの話で盛り上がります。

皆さんウ〇コは極限まで我慢しないようにしましょう!でも、極限まで我慢すると少年Sのように一生の想い出が出来るかもしれません。

いつ再開してもその当時に戻れるエピソードがあるというのは、人生を豊かにしてくれるものだと思います。いやこれはほんとに

そう考えるS君の名言はその時一緒にいた僕たちのの人生を豊かにしてくれてるよなぁ。と思うんですよね。これって地味に凄いことじゃないでしょうか?

だってその時にいたメンバーは死ぬまでこのエピソードで盛り上がれるんですから!

と思うと、極限まで我慢してみるのも良いかも知れませんね。僕はしませんが・・・

ではでは、今日も最後までお読み頂きありがとうございました~!!

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この記事を書いた人

元世界中を旅したバックパッカー。
今は愛する奥様と共に子育てに絶賛奮闘中。
子供との一緒に見るこの世界は、
世界中を旅していた時と同じくらい面白くて刺激が一杯。

そんな暮らしの中での学びをブログに綴って行きたいと思っています!

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